こどもみたいに極端だけど、時々よぎってしまうテーマ。
そして、いつも、平和とか、大切じゃないものなんかない、とか、堂々巡りしてしまうのが常。
だけど、実は、じぶんじしん、ずっとずっと思い続けてきたテーマがあるんじゃないか。
ふと立ち返ると、あるよ、あった。恋愛。
いちばんかけがえのないもの。
満点の星空をみあげたとき、またたく星あかりに、そのまわりのどこまでも闇の黒さにこころを奪われそうになる瞬間。
窓の向こうに見える景色が、窓を開けてもやっぱりそこにあって、景色の方から風や空気がどっとながれこんでくるとき。海でも山でも。
絵本だけでなく、素敵なものにはそんな「はっとする」なにかが宿っていて。
萩原朔太郎や宮沢賢治というひとたちの描いた詩のなかにはそんな「はっとする」なにかがいっぱい詰まっていて、時々ページをめくってはまた「はっ」。
ひとりでも、だれかといても。
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恋を恋する人
わたしはくちびるにべにをぬつて、
あたらしい白樺の幹に接吻した、
よしんば私が美男であらうとも、
わたしの胸にはごむまりのやうな乳房がない、
わたしの皮膚からはきめのこまかい粉おしろいのにほひがしない、
わたしはしなびきつた薄命男だ、
ああ、なんといふいぢらしい男だ、
けふのかぐはしい初夏の野原で、
きらきらする木立の中で、
手には空色の手ぶくろをすつぽりとはめてみた、
腰にはこるせつとのやうなものをはめてみた、
襟には襟おしろいのやうなものをぬりつけた、
かうしてひつそりとしなをつくりながら、
わたしは娘たちのするやうに、
こころもちくびをかしげて、
あたらしい白樺の幹に接吻した、
くちびるにばらいろのべにをぬつて、
まつしろの高い樹木にすがりついた。
(萩原朔太郎 詩集『月に吠える』より)
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お店のBGMをけっこうずっとあーでもないこーでもないやっていました。
フォークだったり、ネオアコだったり、こどもが主題のおんがくだったり、ロシアのエレクトロニカだったり、いろんな曲をセレクトしてきてしっくりしきれていなかったのが、最近ようやく辿り着いたんです。恋愛ソング。
夫婦でお店をやっていて、生活も仕事も、人生がそっくりそのまま重なっている。
そんなわたしたちにとってもとても大切な感情。
ふぉりくろーる。は、そんな感情にまつわるいろんなことをやっていきたいのです。
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